ホノルル点描
第 26 回 : 船員組合教会としてスタートした「セントラルユニオン教会」

画: 西川幸夫

 

 
セントラルユニオン教会の前身は、一八三三年に米国船員仲間協会により、船員のための「船員教会」としてホノルル港近くに
設立された。 捕鯨船や交易船などが増え、教会を訪れる人が増えるにつれ、別の教会の必要性が 生まれ、「船員教会」の一
部の信者たちは、「フォート・ストリート教会」として独立した。
 
船員組合の本部でもあった「船員教会」は、「船員組合教会」と改めたが、一八八六年、チャイナタウンの火事により焼け落ち、
建物を失った「船員組合教会」と「フォート・ストリート教会」を統合しようという動きが生まれ、一八八七年に、「セントラルユニオ
ン教会」が三百三十七名の信者により発足した。
 
「セントラルユニオン」という名前は、二つの教会を統合した組合(ユニオン)の中心的(セントラル)な教会という意味合いがある。
一八九二年、「セントラルユニオン教会」は、ワシントンプレイスの向いに移転したが、増え続ける信者や周囲の騒音などにより、
一九二〇年に現在のプナホウ通りとベレタニア通りの角に移転した。
 
この場所には、傑出した事業家のBFディリンハム氏の住居と牧場があったが、彼の未亡人となったエマ・ルイーズ夫人が、「船
員組合教会」時代からの信者だったので土地を教会に売却し、一九二四年に、現在のニューイングランド式の教会が建てられ
た。 敷地内には、高い尖塔のある大聖堂と、ひと回り小さい中聖堂があり、ベレタニア通り側の広い芝生は、牧場の名残りで
ある。
 
文:榊原 百合惠
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