ホノルル点描
第 22 回 : 一八七八年から灯る「ダイアモンドヘッド・ライトハウス」

画: 西川幸夫

 

 
灯台の光に頼って航海する時代は終わったが、ハワイにはいくつかの灯台が残る。  ハワイ諸島で最初の灯台は
一八四〇年にマウイ島に、 一八六九年にオアフ島に建てられた。 その後夜間に浅瀬や暗礁の側を運行する
際の危険性を考慮した海運業者や船長たちの要望に従って、徐々に灯台の数が増やされた。
 
交通量が多いダイアモンドヘッドの岬に小さな灯台が建てられたのは一八七八年 のこと。 その後、スウェーデン
出身の灯台建築のエキスパート、ジョン・ピータ ーソンによって建て替えられた。 彼は一日に十七時間の労働、
一か月に五十ドル の報酬で一八九九年に石作りのタワーを完成させた。 建設当時はハワイでアロハタワーに
次ぐ高い建物だった。 装置にはフランスから輸入したフレネルレンズと灯油ランプが使われた。
 
ハワイがアメリカ合衆国に併合されてからは、ハワイの海事も連邦政府の管轄となり、一九一八年には現在に
至る鉄筋コンクリート建ての灯台が新しく建設され た。五十五フィートの高さで、海面からの高さは百四十八フィ
ート、白熱ライトは蝋燭七千三百本分の明かりで、八マイル離れた船でも光をとらえることができた。 この灯台は
戦中の一九三九年から一九四五年まで第十四沿岸警備地区ラジオステーションとして利用されたが、終戦とと
もにそのラジオステーションは現在のワヒアワに移された。
  
現在の設備は、完全自動式で蝋燭六万本分一千ワットの光を放つ。 また、赤い光はワイキキビーチを通過する
船に暗礁から離れるように注意する。 一八九九年にフランスから購入したフレネルレンズは現在でも使用されて
おり、生産中止となったいまでは、この灯台にあるフレネルレンズは非常に貴重なものとなっている。 ダイアモンド
ヘッド・ライトハウスは、国の歴史的建造物に指定されワイキキビーチを通過する船が安全な航海をできるように
見守り続ける。
 
文:阿部 道子
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